元の言語のページへ戻りました

食品の生産には、その品質を保証し、消費者を守るために厳しい品質管理が必要です。チョコレートのような菓子製品は、規制を満たし、一貫した品質を確保するために、最終製品の管理が義務付けられていて、特に贅沢品にとっては重要となります。

近赤外分光法(NIRS)は、いかなる試料調製も必要とせず高速で、化学薬品を使用しない、チョコレートバーの多くの重要な品質管理パラメータを決定するための分析法です。NIRS分析計は使いやすく、品質管理試験室でも現場に近い環境でも利用できます。

メトローム社製DS2500 Solidアナライザー上で、様々なサプライヤのチョコレートバー18本を分析しました(Fig. 1)。チョコレートバーを試料窓上に直接置き、拡散反射モードで測定しました。各チョコレートバーを3つの異なる位置で測定し、平均化したスペクトルを検量線モデル開発に使用しました。データ取得および検量線モデル開発は、Vision Air Completeソフトウェアパッケージで実施しました。

 

Table 1. ハードウェアおよびソフトウェアの概要

製品名 品番
DS2500 Solid アナライザー 2.922.0010
Vision Air 2.0 Complete 6.6072.208
Figure 1. メトローム社製DS2500 Solidアナライザーとチョコレートバー

得られたVis-NIRスペクトル(Fig.2)を用いて、複数のパラメータの検量線モデルを作成しました。バリデーションにはクロスバリデーションを用いました。Vis-NIRの予測値と参考値との関係を示す相関図を、それぞれの統計値(Figure Of Merit, FOM)とともにFig.3~Fig.8に示します。

Figure 2. チョコレートバー試料のVis-NIRスペクトル(スペクトルオフセット適用済み)
Figure 3. チョコレートバーのカロリーの相関図と各統計値
Figure 4. 脂肪の相関図と各統計値
Figure 5. 飽和脂肪の相関図と各統計値
Figure 6. 炭水化物の相関図と各統計値
Figure 7. 糖分の相関図と各統計値
Figure 8. たんぱく質の相関図と各統計値

本アプリケーションノートでは、チョコレートバーのカロリー、脂肪、飽和脂肪、炭水和物、糖分、たんぱく質の分析への近赤外分光法の適用について示してきました。従来の分析技術と比較して、近赤外分析法は多くの時間とコストを節約します。近赤外分析計では化学薬品を使わず、数秒で信頼できる結果が得られます。

お問い合わせ

メトロームジャパン株式会社

143-0006 東京都大田区平和島6-1-1
東京流通センター アネックス9階

お問い合わせ

Internal reference: AW NIR CH-0067-042023